

講師は54 Traditions Galleryのオーナーでニューヨーク出身&元小児科医ののMarkさん。54 Traditionsではベトナムの54の民族の民芸品を収集&販売しています。5階建てのギャラリーには民芸品がいっぱい。このギャラリーからアメリカの博物館などに収蔵されたものもあるそうです。


ベトナムの山岳地帯には数多くの少数民族が住んでいます。彼らは民族衣装をまとい、昔ながらの農耕生活を営み、かたくなに伝統的な生活を守って生活しています。深い山間の村で自然とともに生活する彼らの姿はまるで宮崎駿の映画「風の谷のナウシカ」の世界。

他民族には皆同じように見える彼らの民族衣装、実は微妙にパターンが違ったり、その文様に様々な意味が込められているそう。衣装の文様を見れば、その人がどの村のどの家の出身かがすぐ判るようになっているそうです。
またとある部族の女性の衣裳の小さな円形の飾りは、奇数なら既婚者、偶数なら未婚者という意味があるそうです。


ベトナム北部の山岳民族はラブマーケット(歌垣)で有名なのですが、そういう時にどの子をターゲットにするか、衣裳を見て判断することが出来るようになっているのでしょう。
この民族衣装は全て手織り。近年中国から大量生産の安くて軽い「民族衣装柄」の服も売られているそうですが、こちらはそこまで浸透していないそうです。

というのも農村での暮らしにおいて、機織りは女性がその才能をアピールすることが出来る手段。子供や旦那さんの衣裳が素晴らしいと、それを作った奥さんは素晴らしいということになるので、皆衣装作りに余念が無いそうです。
北部の山岳民族は主に中国から迫害されて移動してきた民族だそうですが、ベトナム中部にはインドネシア系の山岳民族もいるそうです。


彼らの特徴は織物に小さいビーズを使うこと。一つ一つ丁寧に織り込まれたビーズの衣裳はすごくかわいい!同じようなパターンを使う民族はインドネシアでしか見られないそうです。
駆け足のレクチャーでしたが、民族衣装ひとつとっても知らない事が沢山あってものすごく面白い!もっともっと彼らの生活について知りたくなってきました。
サパに行かねば!
54 Traditions Gallery
30 Hang Bun, Ba Dinh
http://www.54traditions.com.vn